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コラム:冷えの種類と不妊

2017.07.26 更新

コラム:冷えの種類と不妊

 「冷え」と言っても、原因は様々です。

 原因が違えば、治療方法も違くなります。

 特に不妊にとって、冷えは大きな問題となります。

 

 こんにちは、さとうです。

 これからの季節、女性にとっては最大の悩みになる「冷え」についてのお話です。

 

 患者さんとお話していると、女性のほとんどは冷えに悩まされています。

「足が冷たくて寝付けないんです」

「職場が寒くて、靴下を三枚はいて膝掛けをしています」

 冬の女性あるある、ですね。

 

 冷えは大きくわけて、二つの原因に分かれます。

 一つ目は、皆さんがまっ先に想像する冷え。

 体が温める力を持っていない冷えです。

 東洋医学では「陽虚」といいます。

 陽虚タイプの冷えの方は、圧倒的に七十代八十代の年配の方が多いです。

 長く充実した人生を生きてきて、生命力・体力を使ってきたので、

 根本的な生体の力が落ちてきているというタイプです。

 二十代、三十代の方でも忙しくて体力が落ちていたり、

 子供のころから身体が弱かったという人でたまに見かけます。

 

 二つ目は、体を温める力は持っているのだけれど、それがうまく巡っていないという冷えです。

 東洋医学では「気滞」といいます。

 二十代、三十代、四十代で冷えを訴える女性は、このタイプの方が多いです。

 緊張すると指先が冷たくなりますが、それが常に起こっている状態です。

 体が緊張してリラックスしていないので、筋肉が硬直して熱を放出できない、

 血管がギュッとしまっているので温かい血液が体の中を巡っていないのです。

 熱は筋肉が放出するので、筋肉の量が少ない女性は男性よりも冷えやすいです。

 

 「陽虚」タイプの方はそもそも体内の熱の量が少ないので、

 冷えが良くなるまで期間がかかるのですが、

 「気滞」タイプの方は一回の治療でも

「足が温まった」

ということが多いです。

 特に不妊で悩まれている方は、早めに冷えを改善することをおすすめします。

 

 子供をさずからない女性は、昔、「石女(うまずめ)」と呼ばれたりしました。

 これは「石のように冷たい女」という意味です。

 それだけ、冷えが妊娠に与える影響は大きいのです。(非常にいやな言葉ですが。)

 「秋茄子は嫁に食わすな」という言葉もありますが、

 これも茄子は非常に体を冷やす食べ物なので、

 お嫁さんに食べさせて体を冷やしてはダメだよという意味があります。

 

 生きている人間の体は、死体と真逆の状態が最高の状態です。

 死体は「冷たく硬く動かない」。

 なので生体は「温かく柔らかくよく動く」のが最善の状態です。

 冷えを改善して、体を最善の状態にしていきましょう☆

 

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