2015.04.27 更新
コラム:あなたに効くツボ☆
患者さんとお話していると、
「便秘には、このツボがいいって読んだんですけれど」などの
「○○に効くツボってありますか?」という質問をよくされます。
今日は、東洋医学とはきっても切り離せないツボのお話です。
上記の質問に対してですが、その患者さんの体質を診せていただいている場合は、
「○○さんの便秘にはぴったりですよ☆」
「△△さんの便秘には、そのツボよりもこっちのツボのほうが効果がありますよ」
と答えます。
東洋医学は、西洋医学とは違い、病名や症状で治療を決めません。
あくまで1人1人の体質を見極めた上で、(体質のことを中医学では「証」といいます。)
その証にあった治療を行います。
あえて西洋医学に例えるならば、
同じ便秘でもお腹の力が弱ってお通じが出せない弛緩性便秘と、
自律神経の働きが乱れて緊張性便秘とでは同じ便秘でも原因も治療方法も違いますよ、ということになります。
東洋医学はさらに、自律神経が乱れた原因やその原因に対するアプローチまで考えるので、さらに個人個人で治療方法が異なってきます。
なので、巷で氾濫している「○○にはこのツボが押そう」みたいな情報を見ると、
「体も診ていないのに???」と思うのですが、
まあ、東洋医学に親しみを持ってもらう入口としてなのだろう、と思うことにしています・・・。
あとは、現代の人は体の使い方やストレスのかかり方が似ているため、体質が似通っている場合が多いので、一概に「そんなのおかしい」と言えない面も確かにあります。
西洋医学が主流であるから、まったく違うシステムであるはずの東洋医学を西洋医学的な考え方に無理やりあてはめようという(「この病気には、この治療方法だ」みたいなね)安易な考え方に基づいたものです。
そんなことをしていると、逆に西洋医学にはない東洋医学の強みや素晴らしさが、逆にどんどん分かってもらえなくなるんじゃないかなって思うのです。
東洋医学は1人1人の体や気持ち、環境や歴史をきちんと診るから、
西洋医学で体だけ診て「原因不明」と言われる症状にも対応できるのに・・・。
宣伝するなら、そういう良さのほうを宣伝して欲しい。
もちろん、これはわたしたち、東洋医学に携わるものの努力不足です。
少しでも自分の体を良くしたいと思って、
東洋医学に興味を持って調べてくれる患者さんたちがたくさんいるのに、うまくアプローチしきれていない現状が悔しいし、申し訳ないです。
これからも、疑問があったらばんばん言ってくださると嬉しいです。
「いま、○○なんですけど、このツボ効きますか?」とか
「○○っていう漢方を飲んでいるんですけど、いまいち効果がないみたいんなんですけれど」
とか、どんどん聞いてください☆
まんまーる鍼灸院では「この症状に効く」ツボではなく、「あなたに効く」ツボを見つけます☆