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【不妊の知識②】基礎体温のトラブルと原因について

2017.08.02 更新

 

基礎体温は、前半が低体温、後半が高体温の二相に分かれます。

キレイに分かれることが理想的ですが、基礎体温は少しのことで乱れるので一日、二日くらいならば体温が安定していなくても気にすることはありません。

寝る時間が少し遅かったリ、寝ているあいだに布団をはいでしまったり、測る前に少し体を動かしてしまったり、そんなちょっとしたことも基礎体温には影響します。

 

ただ、生理周期が大きく乱れていたり、体温がまったく上がらない、体温が無茶苦茶で二相かどうかまったく分からない、そういうトラブルは問題です。

今回は基礎体温のトラブルごとに、どういった原因が主に考えられるかを考えていきたいと思います。

 

①生理周期が長い

平均的な月経周期は25日~30日と言われています。月経周期がこれよりも長い場合、「卵を育てる時期」である低温期が長引いている可能性があります。

低温期に出る女性ホルモンの力が弱いために、排卵周期が遅れている状態です。

 

②生理周期が短い

生理周期が25日よりも短い場合、排卵の時期が早まっており、成長しきっていない卵が排卵されている可能性があります。

 

③高温期がない。

一番最初に疑うのは、排卵がされているのかどうかです。排卵が行われていなければ、高温期はきません。市販の排卵検査薬を使ったり、最寄りの婦人科で排卵がされているかどうか調べてみるといいかもしれません。

 

④高温期が短い

高温期は一般的に①12日以上続く ②低温期よりも0.3度~0.6度高い 状態が理想的だと言われています。

高プロラクチン血症(妊娠しないようにするホルモンが多い)黄体機能不全(高温期をつくる黄体ホルモンが十分出ていない)と言われる症状になっている場合があります。

 

⑤二相になっているが、低温期と高温期の差が小さい。

ホルモン自体は出ているものの、コントロールやバランスがうまくいっていない状態です。

現代はこのタイプの女性が非常に多いな、という印象です。

生活が忙しく、睡眠不足など生活習慣が乱れがちだったり、ストレスが大きいことなどが影響します。

 

⑥排卵はしているが、体温が安定せずバラバラ。

⑤の状態がさらに悪くなっている状況です。妊娠を希望される場合、生活習慣の改善が急務になります。

 

基礎体温は女性ホルモンによってコントロールされます。

基礎体温の乱れははっきりとした原因があるというよりは「日々の疲労や生活習慣、ストレス」などからホルモンバランスがうまくいかなくなり、体質に影響を与えていることが原因であることが多いです。

はりきゅうはこういった体質の改善や、血行を促進してホルモンがうまく体の各部位に届きやすいような体つくりをしています。

薬で治療されている方も、効果の増大を期待することができます。

 

大事なことですが、「基礎体温がキレイに二相に分かれていなければ妊娠できない」わけでは決してないということです。

基礎体温はひとつの目安にすぎません。

余り神経質に一喜一憂しすぎず、ゆったりと楽しく日々を過ごすことが体質の改善に非常につながりやすいです。

 

不妊治療は長丁場なることが多いので、時には気持ちが辛くなったり、くじけそうになります。

治療を受けているかたは皆さん、多かれ少なかれ葛藤を抱えて、悩みながら日々を過ごしています。

ただはりきゅうを行うだけではなく、そういう中で治療を続けるかたの良き伴走者でありたいな、と思っています。

「これで駄目だったら、止めようと思っていた」

「年齢が年齢だから、半分諦めていた」

そういう方から喜びの声をいただいたときは、この仕事をやっていてよかったと思います。

                         まんまーる鍼灸院

 

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