鍼とお灸をすると何が起こるの? 体にとって何がいいの? という疑問にお答えします。

カテゴリー: その他、お体のお役立ち情報

投稿日:2025年10月13日

 昨日は東京都江戸川区船堀で開かれた、「伝統鍼灸学会」に行ってきました。

 鍼灸には色々な考え方(流派)があり、「共通点は道具が鍼とお灸であることだけ」と言ってもいいくらい、考え方、やり方、刺す本数、使う鍼の種類が違います。

「伝統鍼灸学会」は他の鍼灸師の先生の考え方ややり方が伺える、とても貴重な機会のひとつです。

 一般のかたが「ツボ」と聞いて思い浮かべる東洋医学は、ものすごーく簡略化して言うと中国の古典、黄帝内経(『こうていだいけい』と読みます)素問(そもん)&霊枢(れいすう)、難経(なんぎょう)という三冊を元にしています。

 この古典の解釈のしかた、そこからさらに生まれた(膨大な量の!)古典をどう組み込むか、それらをどう解釈するかでたくさんの流派に枝分かれしています。

 ただ、それらの流派に共通している原理は同じです。

「体にあるツボにどう働きかけて、患者さまの体を良くするか」

 一番の根本はこれだけです。

 東洋医学では、

①経絡を通じさせる。

②気血の過不足がないようにする。

③気の順逆出入を整える。

この三点が揃えば、病が治って健康になると考えます。

「経絡」「気血」「気」

 背後に「気配」を感じる時、「人がいるぞ」と感覚に働きかけてくるものが「気」です。

「あの人とは気が合う」「昨日、言われたことを気に病む」のように、誰もがその存在を日常から感じているものです。改めて「気」というと怪し気に聞こえますが笑

 その気の出入り口がツボであり、経絡はツボをつなぐ線路です。この線路を走る気血が電車です。順逆出入は、電車の上りと下りと考えてもらえるとわかりやすいです。

 東洋医学は、電車が脱線したり逆走しないように線路をうまく走らせ、常にとどこおりなく乗客を目的地まで運ぶように路線図全体を管理することが目的になります。

 遠い場所で起こった信号機トラブルで地元で足止めされるように(遠い場所の信号機トラブルが解消されなければ、地元の電車も動かないように)体も大元の原因を治さなければ症状はよくなりません(もしくは良くなってもすぐに元通りになる)

 東洋医学は路線図全体を見て大元の原因を探り、そこの原因が何なのか(運転手の急病なのか、信号トラブルなのか、乗客の線路立ち入りなのか)を見極めて、原因に効果的に対処することができます。

 電車のトラブルならば現地から連絡がくれば原因はわかりますが、患者さまの体の中身を見ることはできません。

 患者さまから伺う問診、脈や舌やお腹、ツボの反応などから一体、何が原因でどんなトラブルが起こっているのか、どうすればそのトラブルを解決して再び電車を走らせ、乗客の皆さんを目的地に時間通りに届けることができるか、全体が滞りなく動くことができるかを考えます。

 一か所で起こったことで、別の場所にいる全員が足止めされて、都内の機能がマヒするように、体も一か所で起こっていることが全体に波及し、ところどころで様々なトラブルを起こしていることが珍しくありません。

 体の様々な場所で不具合を感じている。

 長年抱えている、体の不調がある。

 そんなかたはぜひ一度、まんまーる鍼灸院にご相談にいらしてみてください。

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